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Angenieux Type S(ダブルガウス型)レンズについて

AngenieuxのS(ダブルガウス)に関する情報収集を再開した。S1〜S6まで存在(要調査)し、S2からはL39,Mに供給されていないため、改造をしなければMマウントで使えない。このうち、S1,S21,S2,S3,S5は50/1.8の一貫した構成を辿っているが、S6に50/1.8が存在するのかは不明。S4は50mmに限らず存在を確認できていない。

 

そもそもS4が製造されていなかった可能性も極めて高い。フランスにおいて、4は忌み数ではないため、製造されなかったプロセスについては考察の余地があるものの、Bell & Howell 25/1.4などType S41の製造は確認されているため、縁起関係の可能性は低い。

 

シネレンズのナンバリングと混同を避けるためにS4系列はスチル用と区別した可能性がある(S5は確認できる範囲でシネレンズのナンバリングとなっているため)。このナンバリング規則に従うと、S6はM42のスチル用レンズのみ確認済みのため、可能性としては高いと考えられる。S6以降のレンズ、S7,S8は未確認だがS6が75/1.8のみ開発供給していたと考慮すると、Type SはS6で打ち切ったのではないだろうか?シリアルナンバーから確認できる範囲では、S6は1970年代まで製造されていたが、Angenieuxは1993年にスチル事業から撤退し、1970年代からは新製品の発売が衰えていたと考えると、業績上厳しい背景があったのではないだろうか。

 

個人的にはAngenieuxの世界に羽根をまとったような飽和した軟調な描写が好みのため、撤退は非常に惜しい。再参入を望むが、それは難しいだろう。